粒子のように微弱な音でさえ、いまや僕の脳髄を揺らすから、聞きたくない。
形の輪郭をかろうじて作り上げる光でさえ、今や僕の目を痛めつけるから、消えて欲しい。
ただ、様々な意味や事柄、流れ、空想、だけに只管すがり付いていたい。
そして一度きりずっと何も知らず何一つ覚えずにいたい。全くもってすべてに於いて。
邪魔なものが多いのかもしれない。恐らく。