ゼミに持ち込んだあれこれ。

うちの学校は始まった当初から、四年生はゼミの企画書を提出してゼミで検討しなければいけません。
僕も例に漏れず提出しました。
タイトルは「みんな嫌い!(仮)」。
内容はと言うと、僕自身何度か言及してきたように、僕は幼少の頃から他人の顔色ばかり伺っていい顔をしようとばかりしていた種類の人間でした。他人の悪いところは見ない振りをして、博愛主義者のように振る舞ってきました。
それに対しての反省、またそういう自分に対しての反抗の意味を持たせ、この作品では、ある種偽悪的に僕と関係性のある人間達を匿名(というより僕とどういう関係の人間であるか、という点のみ記載する形)で非難や嫌悪や指摘をそれぞれ短い単文にまとめ創っていく、という言葉の暴力と、それに伴わせながら、その僕の悪意を行動に移すというものです。
行動というのは具体的にいえば、例えばそうして書き込まれた匿名の人物達に一人一つ呪殺などに使われている藁人形を創りその文章と並列して並べたり、また書き上げた短文を実際に本人達に投げかけ、反応を観察し、それを記載するなどなど。
行動の方はまだいくつか案があってどんどんアイデアを出していこうと思っているところなのですが。
そしてその匿名の存在の対象は少しずつ死人や概念などに変わっていき、最終的には自分に帰納する、というものです。
何より、この作品を創ることによって生じる人間関係の歪みや環境の崩壊も、作品の一つとし、ピリオド代わりに掲載したいとも考えています。
と、そういった内容のものを考え、三年のときに入っていたゼミに持っていったのですが……。
結果はと言うと散々でした。指摘していただいたことをまとめると。

  • 暗すぎる。ネガティブな作品は見ては貰えない。
  • ゼミの作品の中では異質すぎて、ゼミ全体の調和を乱す恐れがある。
  • きちんと人を嫌いになるということを考えてない。
  • うちの学科に相応しくない作品だ。

です。
一理も二理もあるご指摘でした。ゼミでみんなでやるからには楽しくおかしくやりたいとおっしゃっていましたし、それにとってはまさにこの作品はそれを破壊する行動をとるものですから、問題作と言われても仕方ないと思いました。
ただ、いくつか恐らく僕の企画書ではうまく通じなかったところが会ったのも事実だと思います。
例えば教授は僕がただ悪口を書くだけという風に勘違いしていたらしく、そこは飽くまで偽悪的な擬態の要素としてという旨を伝えましたが、あまり分かっては貰えなかったようです。
まぁどちらにせよ作品自体がひどく暗いのは事実ですから、そういった要素がどうだったとしても、その大きな問題を抱えている事態でアウトだったようです。
どうも僕の作品を通していわれるようですが、やはり僕は他人に見せる努力、他人を惹き付ける配慮が欠けていがちなようで、自分にとって効果的だと思える要素でさえ、下手をすると逆効果になってしまうようです。
そして、僕の作品に対する考え方もどうやら問題があるようで、まずはそういった人格の面の形を誰かとよく相談して、ほどいていく必要があるとのこと。
で、結果としてそのゼミではこの作品は創れないということになり、別のプログラミング関係(ゼミの中で一番人数が少ないため、一人一人とよく相談ができるゼミだそうです)を勧めて頂きました。
で、そのゼミに行く頃に丁度時間になり、この件は次回のゼミの活動のときまで延期となりました。
僕の考えとしては冒険的な作品なため不安もある作品ですが、その分創ってみたいと思える作品なので、様々な修正を加えつつ自分の表現したいものはきちんと残して、卒制の作品として作り上げたいところです。
そんな卒制日記初日でした。散々ですが、がんばりたいです。