重い。

「僕は何度人殺しと呼ばれたことか。このなんでもない不運のせいで僕は人殺しという部類に社会によって定着され続けているんだよ。何故皆幸せそうに生きている? 僕は幸せを追求するといつだって迫害され続けていたというのに。こんなにも世の中は不平等であっていいものか。誰がこんな世の中にしたんだ。何故優位的に立たざるを得ない人間と、卑屈にならざるを得ない人間が同居しなければいけないんだ。死ねなんて気安く言うな。殺すといってくれ、殺すなら僕は救われる。
 畜生、この不平等は笑いだ。喜劇に過ぎない。僕は笑われるためだけに生きてきたような気がして仕方が無いんだ」
「何で泣いてるの?」
「僕は泣いてなんて無いじゃないか」
「泣かないで」
「僕は決して泣いてなんて無い。理由もないのに泣くなんて、格好悪いだろ?」


「愛している、なんて嘘だ。抱きしめられている自分なんていない。僕のために泣く人間なんていやしない。僕を見つめてくれることすら叶わない。
 ただ」