彼女はいつだって赤く滴っている事に不満を持っていたわけだけど僕はなんらそれについていじわるをしたわけでもないのに「いたい」彼女はお腹を摩りいつまでもいつまでも僕を待たせてばかりだから僕は性別上男に所属している以上なんらかの行動にでなければいけなかったわけで「つらい」彼女が意味ありげにこちらを笑い僕はますますグラグラに彼女の胸にカジリつき平衡感覚はもはや頼るまでもなく彼女と僕の間に何の隔たりもなく一種の喪雑の後戒律は完全に死体と化し「きらい」彼女はイトオシそうに残りわずかなその体を撫で回し僕は人格的屠殺をされたこの僕は誰のせいでもなく何もかも失ってしまったこの僕々はただただ優しいと一度でもいわれたかったこの僕々々は彼女を美しい彼女を素晴らしい彼女をイジらしい彼女を大好きな彼女を愛していた彼女を心から愛していた彼女をどこまでも愛していた彼女を涙が出るほど愛していた彼女を一つに産まれなかった絶望ほど愛していた彼女をそして僕を愛してくれた彼女を「みえない」