素敵。

そういう考え同意いたしますよ。
然しながら僕は自己尊厳また信頼が崩壊しておりますゆえ、悪いですが蓑に隠れさせていただきます。
あ、いやいや、勿論そんな心配は要りません、嘘吐きなどとは。
僕は嘘の方がよろしいのですよ。全て夢物語。
貴方にとっては、そう僕は「気のいい馴れ馴れしいいつも笑っている、使えないオサフネ氏」で好いかと。
もしくは「読書が好きで、学校の趣旨を反した作品を作ろうと躍起になりながらもどれも中途半端である、木偶の棒」
並びに「精神病者で薬と煙草に依存して頼りなく過去ばかり膨大なその他大勢の独り」でも。
ああ、駄目ですか。もしや其れすら嘘かもしれないと?
なかなか頭の好い方でそういう方は好きですが、嫉妬の対象ですね。
ならばその問いをこうしましょう。
「貴方は本当に精神に病を抱え、過去に幾人もの死を経て、読書を好み、自分以外にそういった類の恵まれた交友関係を持ち、何より本当にそのような頼りないかつ憤怒を知らないような優男なのか?」
はいはい、全てを疑っているわけではないのは僕も百も承知でございますよ。勿論、勿論。
しかし、やはりこういうものは徹底した方が貴方にとっても僕にとっても好いもの。
もしもですよ。
もしも、僕がこれらの疑問に対し、全て「嘘だった」と白状するならば。
つまりは持ち前の目立ちたがり、自己顕示欲または注目を受けたいというボーダーのようなキチガイじみた性格のもたらした欺瞞であったと告白するならば。
僕は実はただの「何一つ面白いことも無く恵まれた環境の中で育ちきり、読書もままならない、其れこそ恐ろしく対して何もしなかった、心のそこでは他の人間全てを非難し、自分だけが優れた人間だと馬鹿にし尽くしている、其れこそ畜生のような男」だとするならば。
はい、そう、仮定です。仮定の話ですよ、ハハ勿論勿論。
しかし、もしも其れが本当ならば貴方はどうしますか?
ハハァ、貴方は本当に賢い方だ。素晴らしい。
そんなに深く矛盾無く考えられる方そういないのではないでしょうか。
素晴らしい。素晴らしいですよ。
ええ、ああ、勿論仮定ですから、そういう人間ではないですよ。自分でも定まらない部分は恐らくとしかいえませんが。
はいはい、そうですね。それでは今日も宜しくお願いいたします。
はいはい。
はい。